熊の住める自然豊かな森を!(2)
前回、(1)で、自然豊かな森(雑木林)が、国策で針葉樹を植えけつること等によって破壊されていって、そこに住む動物たちが生活する場所を追われてどうしようもなくなって、人里に下りてくる。それで畑などを荒らしたり、人に害を加えるので、害獣に指定され駆除されていく。彼らをいかに救うか?という問題に、ある、学校のおばさん先生と中学生達が立ち上がったというはなしをした。
そもそも中学生達がその気になったのが、その中の一人が、月の輪熊が絶滅の危機にあるという、新聞を持ってきたことによるそうだ。それをこの先生も読ませてもらって、「理科教師のくせに、こんな事を全然知らなかった自分がとても恥ずかしくなりショックを感じました。だからこの新聞を、自分の発行している(理科だより)にのせたら、これがクラスから学校中に広がっていってしまいました。」
子供たちの声はこんな風だったみたい。「こんなぁ、動物たちには何の責任もないのに、死んでっちゃうの可哀そうやんか。何とか助けてやれんもんやろか?」という事。
で、どうして熊をまずターゲットにしたのか?というと、日本の野生動物の中で、熊が一番大きく、一番食べ物をたくさん必要とするので、最初に滅びていくのが熊、という事になるからだそうだ。熊ってのは、豊な森の象徴らしいね。
それで、まず実際に見に行った熊があまりにも魅力的な動物であったために、子供たちのこの思いに、火がついてしまったみたい。
実際に熊を見たことのない人は、畑を荒らしたり、人に危害を加えたりすると簡単に「殺してしまえ!」って言えるけど、「実際の熊は、人とほとんど変わらない生き物!
」って事が分ると簡単には殺せなくなるんじゃないか?って事を言ってた。
はじめの内は理屈抜きで熊達が可哀そうという理由だけから頑張っていた子供たちが、そのうちに、「動物が生きていけなくなる環境には、人間も生きていられなくなるのを、教えてくれているんだ。」という事に気づく子供たちも出てきたそうだ。
これから子供たちが、がらりと変わってきたらしい。いかに熊を守るか?って言う事になると、その目標に向かうためには、いろんな勉強が必要になってきた。まず、理科、それから国語、社会、英語・・・etc。
先生はこう言ってた。「そりゃ、顔そのものは一緒ですわ。でも、目がとても生き生きしてきました。今まで全然勉強しなかった子供たちが、猛然と勉強を始めました。それこそ、この子たち、「おかしなっちゃったんちゃうか?」って思いました。それで、時間がない、時間がない。って言いだしたんです。
それまでの子供たちは、どちらかというと、悪がきタイプで、万引きはするわ、イジメはするわで、勉強を教える時間より、生活指導の方の時間の方が、ず~っと多かったんですけど、これが完全になくなりました。始めのうちは気持ちがわるかったです。あの子達にしてみれば、アホなこと考える時間がなくなってしまったんでしょう。
子供っていうのは、自分たちの力を必要としている弱者がいると、それに対して、それこそ命をかけてぶつかっていくんですねぇ。私は、「現代っ子っていうのは根性がないからアカンのかなぁ?」って思ってましたけど、自分の考え方が間違っていた事に気づきました。おそらく、明治の若い志士達もこういう風だったんちゃいますか?」だって。
それにしても、「明治の志士!」はよかったねぇ。この先生ってちょっと親ばかタイプかな?でも、先生って本当にアリガタイもんだねぇ。
今回もかなり長くなってしまったので、この続きは3部という事になりますので、よろしくお願いしま~す。
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